通いの場は、高齢者をはじめとした地域住民が主体となり、企画・実施し、様々な人との交流を通じ、生きがいづくりや居場所づくり、出番づくり等の場所となります。
現在、介護予防やフレイル予防を目的とした活動を取り入れる団体も多く、その一環として、リハビリテーション専門職や健康運動指導士などの派遣事業を活用し、各団体の機能を強化する取り組みが増えています。OTの支援としては、「ADLやIADLに関連した体操」や「興味・関心チェックシートを活用した作業の提供」、「認知症予防に向けた取り組み」などが求められます。宮城県では、主に宮城県リハビリテーション専門職協会を経由して当士会に仙台市、多賀城市、松島町からの派遣依頼を毎年いただいております。

地域ケア会議とは、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で、安心した暮らしを支えていくための取り組みを推進するツールとして、「個別ケースの自立支援」と「地域に共通する課題の発見・解決、多職種間のネットワークづくり」を目的とした会議となります。
現在では、虚弱な高齢者や要支援者等に対し、健康管理や運動、口腔、栄養に関する各リハビリテーション専門職の参画が重要とされ、OTは「生活課題を明確にし、課題を解決する手段の提供」に関しての助言が求められています。宮城県においても、各市町村にOTが参画し、個別ケースの助言や地域の課題もアセスメントして解決策を参加者と協議して提言しております。

認知症初期集中支援チームは、複数の専門職が家族の訴え等により認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を訪問し、アセスメント、家族支援等の初期の支援を包括的・集中的（おおむね６か月）に行い、自立生活のサポートを行うチーム１）です。
このチームは各市町村に設置されており、仙台市各区のチームには作業療法士も参加しています。チーム員会議の場で、寄せられた相談への対応を検討していくこともありますし、長期にわたって経過を追っていく例もあります。いずれの場合も、ご本人やご家族、地域包括支援センターやケアマネージャー、区の担当の方々との連携のもとで活動しています。