宮城県作業療法士会

お知らせ

県士会ニュース144号 2017.10.20

2017.10.20

目次

① 作業療法フェスタ2017「OTってな~に?」を開催しました … 大貫操
② 新理事紹介 自己研鑚の場としての県士会活動 … 渡部達也
③ ◆職場紹介◆安田博愛会 安田病院 … 中島薫里
④ ◆つぶやきコーナー◆「我が家に犬がやってくる」 … 首藤和弘

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① 作業療法フェスタ2017「OTってな〜に?」を開催しました

 

事業局長 大貫 操

OTフェスタ②

平成29年9月17日(日)、一番町藤崎横のアーケードで作業療法フェスタを開催しました。台風が近付いて、天気が心配でしたが昼過ぎまで雨も降らず、無事開催する事ができました。他にも多くのイベントがありましたので、人出が多かった連休の中日でした。

ステージの他、「作業療法紹介」「宮城県作業療法士会紹介」「作業療法写真展」「作業療法評価、しょうがい体験」「福祉用具体験」「作業活動(革細工)体験」のブースを、子供から高齢者まで様々な年代の多くの一般の方、作業療法を受けたという当事者・家族の方に、訪れていただきました。

「作業療法紹介」のブースでは作業療法や作業療法士養成等について知っていただく展示やパンフレットを利用して、来ていただいた方に説明しました。アンケートには「作業療法について今まで知らなかったけれど理解しました」と書いてくださった方が多く、OTを知っていただくきっかけになったと思います。

「作業療法写真展」では作業療法士と対象者の作業療法場面の写真を展示して、実際の作業療法を見ていただきました。生き生きとした表情で写真に写る当事者に、一緒に来た家族から「こんな事もできるようになったんだね」「元気になったね」とお話しいただいたりしました。

「障害体験」「福祉用具体験」ブースでは、高齢者体験スーツで不自由な身体を実感する元気な高齢者の方や、車椅子の操作や介助を経験する子供達、食事用自助具で豆つまみを頑張るお母さん等で賑わいました。車椅子や自助具はまだまだ身近でないこともわかり、その支援をするのが作業療法士である事を知っていただくきっかけになったと思います。
「作業活動体験」は150人ほどの多くの方に参加いただきましたが、開始からずっとコースターをスタンピングする木槌の音が響き、それに誘われて立ち寄る方も多かったです。作業活動を利用する目的などをお話しながら、作業を体験していただき、完成した作品を見る笑顔と、その様子を見ながら笑顔になる方々であふれていました。
ステージでは、後援いただいた、(一社)宮城県理学療法士会、宮城県言語聴覚士会からお話していただいたり、体操を紹介したりしていただきました。当事者の方に来ていただき、生き生きと地域で暮らす様子を伝えていただきました。OT劇団の上演も行いました。作業療法について音楽劇を通して楽しく知っていただく機会になったのではないかと思います。
初めてのフェスタ開催でしたので、不備不手際が多くあったと思いますが、多くの県士会員のみなさんの協力のおかげで、事故もなく大盛況で終了しました。300人ほどの方にご来場いただき、1500人ほどの方に作業療法について見る・知る機会を提供できました。
ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。心から感謝いたします。

次の作業療法啓蒙啓発のイベントはどういう形で開催するか、これから検討していきますが、県士会活動に関わった事のないみなさんに、是非参加していただきたいと思っています。一般の方に作業療法を伝える経験や職場の違うたくさんのOTと何かを作り上げる事等々、作業療法士に必要な様々な経験ができますよ!

OTフェスタ①

 

② 新理事挨拶 自己研鑽の場としての県士会活動

株式会社わざケア 代表取締役 渡部 達也

会員の皆様こんにちは。今期からまた理事を拝命いたしました渡部達也と申します

会員の中には県士会活動を面倒と思っている人も多いと思います。私も昔は「なんで仕事終わってから会議?土日は休みたい!」と、たぶん皆さんが思っていること同じように思っていました。しかし、県士会活動を続けることで、たくさん素敵な人たちと出会うことができ、またたくさんの経験を積むことができたことは、今は感謝でしかありません。5年前に会社を興すことができたのも県士会のおかげだと思っています。
ある成功者は言っていました。欲しい年収の10%は自己投資しなさいと。県士会活動はお金をかけず自己研鑽できる絶好の場所です。いろんな人と関わることで知識やスキルを上げられるだけでなく人間力も鍛えられ熱意ももらえます。考え方もしっかりしてきます。仕事に迷いがある時こそ県士会活動に首を突っ込んでみましょう。
最後になりましたが私は特設訪問リハ委員会の担当理事なのですが、組織力を上げるような管理職向けの研修会を企画できればと考えています。それでは任期の2年間よろしくお願い致します。

 

③ ◆職場紹介◆

安田博愛会 安田病院

 

中島 薫里

安田病院

【病院紹介】
・診療科目:精神科、外科
・病床数:精神科療養病棟104床(男子閉鎖52床、女子閉鎖52床) 一般病棟20床
・リハビリスタッフ数:作業療法士2名、アシスタント1名
・対象疾患:統合失調症、双極性障害、認知症、精神遅滞など
・職場の位置:仙台市宮城野区小田原二丁目2-40

【作業療法室の紹介】
安田病院は仙台のお花見の名所である榴岡公園のすぐそばにあります。当院の歴史は古く病院開設は明治時代(精神科開設は昭和31年)にまで遡ります。作業療法室(以下OT室)は平成21年の病院新築に合わせて開設された新しい部署です。
OT室の主な業務は各病棟にて行っている集団プログラム(病棟OT)の実施です。近年はより個別性の高いアプローチを目指し、小集団でのSSTや個別リハビリに特に力を入れて取り組んでいます。
当院では「生活をみるのが作業療法士」を合言葉に、精神機能面だけではなくADLや身体機能面にも着目したアプローチを行っています。当院では長期療養の方も多く、最近は高齢者の入院も増えています。「退院が近いが長期の療養で体力や歩行能力が落ちた」、「骨折治療後のリハビリをして欲しい」、「最近拘縮がすすんで食具が持てなくなってきた」などOT室に寄せられる声は多く、精神科病院のなかでADLや身体機能面にアプローチができる職種として作業療法士の果たせる役割は大きいと感じています。
スタッフ3名と小さなOT室ではありますが、私たちの出来ることを増やして対象者の方たちそれぞれに必要な作業療法を提供できるよう今後も努力していきたいと思います。

 

④ ◆つぶやきコーナー◆

「我が家に犬がやってくる」

 

東北文化学園大学 首藤 和弘

 我が家の長女は今ある専門学校に通っています。彼女が目指しているのはアニマルセラピーの専門家になること・・・。
高校3年の春までは何になりたいのか漠然としていましたが、動物と関わる仕事がしたいと思うようになり選んだのが今の学校です。学校では動物(主に犬)のトリミングや飼育の実習。犬や猫の体の構造や病気。車椅子の介助法などの介護の実習、動物に関連した法律なども勉強しているようです。
入学を決める前の学校見学会には娘と二人で参加し、動物に関連した様々な職種についての説明を受けました。全く知らない分野だったので盲導犬を訓練する専門家、動物看護師、動物美容師その他にも色々な専門職があることを知りました。入学体験授業体験はアニマルセラピー科の授業を体験し、その中でその学校の学生が老人施設の作業療法士と共同で施設の入所者に犬を使ったリハビリアプローチの実践を行っているということを聞きました。仙台市内の施設のようで、その場面の写真に一緒に仕事をしている作業療法士も写っていたのですが残念ながら誰なのかはわかりませんでした。
アニマルセラピーというのは日本の造語のようで、いわゆるアニマルセラピーには医療従事者が治療の補助として用いる動物介在療法(Animal Assisted Therapy, AAT)、これが作業療法士などと一緒に医療や福祉のなかのリハビリ活用されているようです。その学校の先生の話では対象者の方の歩行の訓練場面で平行棒の向こう側にかわいい犬が待っていて認知症のある対象者の方がその犬と触れ合うために頑張ってそこまで歩くとか、犬におやつをあげるためにおやつのジャーキーを不自由な手でちぎって直接犬にあげて手を使うことを促すなどの例を挙げておられました。今まで私がイメージしていたのは動物とのふれあいを通じた生活の質の向上を目的とする動物介在活動(Animal Assisted Activity, AAA)というものらしく、こちらは犬などの動物と触れ合って和むというものです。
その学校では学生が担当犬を預けてもらい、その犬の世話をしながらアニマルセラピーの専門家、セラピードックとして実習を通してともに成長するというカリキュラムで勉強をしていくようです。娘の担当犬は「マリオ」という茶色のポメラニアンで、基本的な世話ができるようになったら自宅に連れ帰って世話をしてもいいということです。
もう少ししたら我が家にかわいいポメラニアンがやってきます。今からそれを楽しみにしています。

編集後記
皆さんこんにちは。最近の私事は、仕事で大きな転換期を迎えようとしています。9月初旬から色々と考えていることがありまして、あまりにも悩みすぎてストレスによる体調不良を引き起こしてしまいました。それでも、なんとか自分の道を選択することができ、ようやく安心した生活を送っています。不思議なことに、自分で選択し進む道がはっきりすると、一気に体調も回復し物事が進みだしますね。悩みすぎずに、思い切って行動することも大事ですね。それでは、次号の県士会ニュースも楽しみに待っていてください。三宅

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