宮城県作業療法士会

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県士会ニュース vol.150 2019.7.26

2019.07.26

目次

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① 2019年定期総会報告 … 事務局長 畑中一枝
② 一般社団法人宮城県作業療法士会会長(代表理事)就任にあたり … 会  長 大黒一司
新役員紹介
① 新理事挨拶 … 事務局担当理事 仙台保健福祉専門学校  相澤祐一

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①2019年定期総会報告

事務局長 畑中一枝

 
5月26日(日)に、青葉区にあるハーネル仙台にて2019年定期総会を開催いたしました。開催にあたり、今回より優秀学生表彰者の紹介も併せて行わせていただきました。
 2019年5月24日現在の名誉会員及び休会者を除く有議決権会員数918名に対し、総会参加者数98名、委任状数441(内訳:賛成(A)439、反対(B)0、個人へ委任(C)2、計有効数539名で総会は無事成立いたしました。
 議事録は、会員専用ページ(https://www.miyagi-ot.jp/kaiin)へ掲載しておりますので、詳細はそちらでご確認ください。
 今回は役員改選もあり、理事は立候補者8名、理事会推薦者6名の計14名。監事が理事会推薦者の2名でいずれも定数内でしたので、定款施行規則第25条により無投票当選にて全員の就任が承認されました。
 総会終了後には、代表理事(会長)の互選のための理事会を開催し、会長に東北文化学園大学の大黒一司氏、第1副会長大内義隆氏、第2副会長大貫操氏、事務局長に畑中が就任することとし、この4名が常任理事となりました。また今回の理事会では、半数の方が新たに理事に加わった形となっており、新規の体制作りの一環として、各部・委員会に対して常任理事と理事の2名が担当理事としてつくことに致しました。担当一覧については、HPへ掲載済みですので、そちらでご確認ください。
 新理事体制となりましたが、今年度の活動方針および活動計画は総会議案書への掲載内容に沿って推進していきます。8月の理事会では今後の会の方向性と重点配分の検討を行うこととし、次年度の事業計画を計画的に立てて行けるようにする予定です。
 今年度は理学療法士作業療法士養成施設ガイドライン等の改定があり、それに伴い臨床実習指導者講習会を各県での養成校と県士会で開催していくことになっており、そのための県士会と養成校との協議も進めております。こちらにつきましては、詳細が決まり次第順次広報してまいります。
 今年度の当県士会の会員数は1000人に近づくものと思っております。さらに現在OT協会では「協会員=士会員」の体制も進められており、県内での県士会未入会のOT協会員約150名の加入がありますと、会員数の増加が一気に進むことが予想されます。
 宮城県の作業療法士専門職団体として、定款で掲げている「県民の保健・医療・福祉の充実及び向上に寄与する」こと、「リハビリテーションの普及発展を図ること」を推進するため、会員各々の協力と「学術研鑽、技能の向上」の意識が必要です。今後も、会の活動の推進を一緒に行っていきましょう。    

 

②一般社団法人宮城県作業療法士会会長(代表理事)就任にあたり 

会 長 大黒一司

 
 2019年総会後に一般社団法人宮城県作業療法士会会長(代表理事)に就任しました。皆さまよろしくお願いいたします。就任にあたり挨拶を申し上げます。
 一般社団法人宮城県作業療法士会(県士会)は、県民の保健・医療・福祉の充実及び向上に寄与するため、作業療法士が学術研鑽、技能の向上に努め、リハビリテーションの普及発展を図ることを目的に活動をしております。1983年設立以来37年間、県民の皆さまのご支援、ご協力により一歩一歩でありますが活動を拡げてまいりました。
 老人保健法の下で行われた疾病の予防、治療、機能訓練などへの協力と会員の派遣、介護保険法施行後は医療施設における活動から地域における活動へと幅を拡げ、作業療法が求められる領域で多くの成果を上げてまいりました。医療の領域では、心身機能の回復だけでなく将来の生活を見据えた関りをすることの役割を担ってきました。教育の領域では特別支援教育に関与する作業療法士の実績の積み重ねにより更なる活躍が求められています。職業関連領域においては、対象者に適した業務内容や職場環境について提案することのできる作業療法士が求められてきました。そして、現在は2025年に向けた地域包括ケアシステムの構築において、作業療法士に寄せられる期待が高まっております。このように、一部の例でありますが時代に即しながら、県民の皆さまの求めるもの(ニーズ)に作業療法士の技術やノウハウ(シーズ)を活かし関わってまいりました。これからも、作業療法を必要とする方々の生活行為の向上に貢献する作業療法士の技術を高めることができるように県士会としての役割を果たし、これまで以上に県民の保健・医療・福祉の充実と向上に寄与するように会長としての任に当たりたいと考えます。
 これまで、歴代会長が築いてきた県士会の功績を更に発展させ、改善すべきことには会員の意見に耳を傾けながら会員と共に考えながら進んでいきたいと思います。
 県士会として今年度は、会員総会で承認されました6つの活動方針である①地域包括ケアシステムに関連する活動、②生活行為向上マネジメント(MTDLP)の基礎研修修了者の増加と指導者育成、③県士会設立40周年に向けた準備活動、④作業療法の認知度向上のための活動、⑤学童保育との連携と対応できる作業療法士の体制、人材育成の推進、⑥「作業療法士になりたい」若者が増えるように中学校等での職場体験活動、を会員の協力を得ながら達成できるようにしたいと思います。
 2020年度から作業療法士養成教育に関わる、作業療法士養成施設指定規則が改定になります。特に臨床実習のあり方が大きく変わり、実習生が施設で行う実習時間は週に40時間以上をもって構成し、実習時間以外に行う学修がある場合には、その時間を含め45時間以内となります。また、臨床実習指導者は臨床実習指導者講習会を修了することが義務付けられます。現在、県士会と県内の6つの養成校が臨床実習指導者講習会を今年度内に複数回の開催実現に向けて協議しております。多くの会員が受講してくださるようお願いします。これについては、改めて県士会ホームページ等でお知らせいたします。
6月末現在、県士会の会員数は、951名(名誉会員2名を含む)で、次年度には1,000名を超えることが予想されます。会員と共に県民に貢献できる作業療法を提供できるよう、県士会の成長、発展に努めてまいりたいと思います。

 

研修会開催報告

①新理事挨拶 

事務局担当理事 仙台保健福祉専門学校 相澤祐一

 
この度、宮城県作業療法士会の理事を務めさせていただくことになった相澤祐一です。宮城県士会の会員数も現在では1000人を超える勢いで年々増加傾向にあり、作業療法のさらなる発展が期待されます。作業療法士という職業が世の中に知られ、臨床的には病院、施設だけでなく訪問など地域での活動で職域を広げています。一方、作業療法士の増加や活躍の場の広がりといった喜ばしい事ばかりではなく、教育分野ではカリキュラムの変更や臨床実習と指導者要件の変更など取り組むべき課題も出てきています。微力ながら作業療法の発展、及び働く作業療法士の方の力になれればと思います。皆様、どうぞよろしくお願い致します。

 

新役員紹介

①認知症初期集中支援研修会 

せんだんの丘ぷらすあらい 中山大樹

 
認知症初期集中支援 タイトル

主催部署:地域支援部 認知症の人の生活支援推進チーム
開催日:令和元年6月14日(土)19:00~20:30
会場:トークネットホール仙台 第3会議室
参加数:19名
内容:
 当士会では、仙台市からの要請を受けて認知症初期集中支援事業に作業療法士を派遣している。
 認知症初期集中支援推進事業とは、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けることを支援するために、「認知症初期対応サポートチーム」を配置し、認知症の人やその家族に対して訪問などにより早期に専門職が関わり早期診断・早期対応に向けた支援を行うものとされている。
 仙台市ではH24年度からモデル地域として展開しており、現在では仙台市各区にチーム員が配置されている。初期対応サポートチームに参画する作業療法士の人数と実績は年々増えており、現在5名の作業療法士が各区に配置され、事業に参画している。認知症の「人」への対応にあたり、作業療法士の担う役割に期待は高まっている。
 今後、作業療法士の期待に対して、応えるだけの人材を確保・育成していく必要がある。
 今回は、みはるの杜診療所の石原哲郎医師と、共に利用者を担当している在宅支援チームフォーレストの千葉未佳OTRを講師にお呼びし、認知症の「人」への作業療法士の役割と多職種との関わりを学ぶ目的で、研修会を企画した。

研修会では以下の内容を学ぶことができた。
 ・認知症初期集中支援チームの役割
 ・認知症の「人」をどのように見ていくか
 ・パーソン・センタード・ケアについて
 ・病気の特徴と「その人」の捉え方
 ・認知症の「人」の支援体制と連携方法について
 ・実際に関わる「人」に対するOTRの関わりとケアマネジャー、医師との連携方法

 その「人」の生い立ちや現状、様々な関わる人・物・時間の環境から、作業療法士がどのような視点から、推測と対応内容を時系列で具体的にお話いただき、その人の「生活の安心」と「持っている力」を引き出す方法を学ぶことができた。本人と周りで関わる方々、そして作業療法士が同じ立ち位置で力を合わせる方法を参加者と共有し、認知症の「人」そして、その「人」に関わる方々と一緒に暮らしていく社会を考える研修となった。

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